広島県の教育改革がすごい!公立中高一貫校の授業とは/あさイチ

広島県の教育改革教育/育児
こんにちは!
「学校は子供を閉じ込める刑務所だー!」
(↑小1になったときに息子が言った言葉です;)
そんな学校教育を大きく変えようとしている女性がいます。
2020年2月7日放送、あさイチのゲスト平川理恵さんです。
平川さんは、2年前に民間から初めて広島県の教育委員会・教育長に就任しました。
「子どもたちの65%は将来、いま存在しない職業に就く」
(ニューヨーク市立大学教授キャシー・デビッドソン氏) ※2011年度の予測
「今後10~20年程度で約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」
(オックスフォード大学准教授マイケル・A ・オズボーン氏) ※2013年
今ある職業がずっとあり続けるのか分からない時代。
広島県で今年度、新しい教育を実践する学校が開校しました。

新しい教育システムの中間一貫校

瀬戸内海に浮かぶ離島、広島県大崎上島に開校した県立広島叡智えいち学園は、全寮制の中高一貫校です。
全国から受験者が集まるため、今年の入試の受験倍率は7倍以上
注目が集まる1つの理由は、英語教育に力を入れていることです。
タブレットを活用したオンライン英会話学習では、フィリピンにいる英語教師と一対一でそれぞれのスキルやペースに合わせて進めていきます。
他の授業や課外活動でも英語を使っています。(先生の半分は外国人)
さらに授業では先生が一方的に教えることはありません。
生徒が自ら課題を見い出し、解決策を考えるアクティブ・ラーニングを実施しています
公立校なので、授業料は無料です。(中学校3年間)
寮の費用(食費込)や教材費などは合わせて月に5万円ほど。
まぁこ
まぁこ

広島県では以前から”学びの変革”に取り組んでいました。

県知事が「とにかく突き抜けた学校を作る」という方針だったため実現したそうです。

1学年(1期生=中1)は40人。
高校の時点で外国人が20人入学するため、1学年60人になる予定です。
春ごろは親元を離れた子供たちは不安そうに見えましたが、少しずつ自立。
英語に関しては、秋ごろに実施したケンブリッジ英語検定で全員に中学3年生レベルの英語力がついていました。
平川さん
「単なる英語の学習だけではなく、数学の授業を英語と日本語で教えるなど、日常生活から英語に触れさせて慣れさせて楽しませる。
また、正解か不正解かのどちらかではない問題を、民主的にみんなで話し合って考える学習(インターナショナルバカロレア)をしている。」

新しい教育プログラムで小学校改革

広島県福山市・常石小学校。
算数の授業の様子を見に行くと、1~3年生が1つの教室で学んでいました。
勉強スタイルは子供たち自身が自由に選ぶことができます。
タブレットで勉強している子、ドリルをしている子、下級生に教えている上級生。
算数の授業でも1年生は国語を選んで勉強することもできます。
先生はあくまでもサポート役です。
このような教育プログラムは「イエナプラン」と呼ばれています。
2年前、平川さんはイエナプランが普及しているオランダを視察。
子供たちに決まった席はなく、自分で心地の良い場所を選んで学んでいました。
学習の進捗は定期的に行われる試験などではかります。
平川さん
「いまは一斉授業をやっても落ちこぼれも出るし、浮きこぼれも出る。その子に合わせた教育をやらないと授業がつまらなくなってしまう
個別に最適に学ぶ1つの方法として1年間試行してきた。その結果、子供たちがのびのびとそれぞれのペースで学習することができている。
大人になると異年齢で交流するのは当たり前。どうして学校だけ同年齢でやるのだろうとずっと思っていた。
横浜の校長をやっているときに、自腹でオランダの学校を見に行って『やりたいな』と思っていたところ、福山市でやれることになった。
今の子供たちは、先生が黒板で教えて生徒をコントロールするような一斉授業だと、世の中に出てから自分で決めて自分でやることができなくなる
自由にやるというのはワガママではない。
『次にこの子に何を与えたらもっともっと伸びたいと思うのか』というモチベーションをベースにしている教育をしている。
かなりその子と話し合ったり、親と話し合ったりしている。この方法だと勉強嫌いはなくなると思う。」
まぁこ
まぁこ
みんなに合わせるのではなく、各自のペースで主体的に学ぶ環境。
これなら落ちこぼれや浮きこぼれの問題も起こらなそうですね。
平川さん
「先生たちも『何かを変えないと』と思ってはいても、どうやって変えたらいいのかわからないし学校の中で一人だと変えづらい。
それを県や市の教育委員会、学校全体でやろうとなると『これでいいのかという不安はあるけれど、子供たちがこんなに満足しているんだったら不満はない』と言う。
もちろんこれまでの教育が合っている子もいる。教育のチョイスを作りたい。
『この地域に住んでいるからこの学校、イヤなら私立に行きなさい』ではなく、経済的な事由に係わらず子供たちが選べる状況を作りたい。」
選択肢を示す

不登校の子どもの居場所作り

平川さんは、不登校の子供に対しても新たな取り組みを行っています。
とある会場に集まった小学生から20代までの18人。
全員不登校の経験がありますが、年齢も住んでいる地域もバラバラです。
まずは話し合いたいテーマを書き出していきます。
「家にいるときに何をしてる?」
「自分ってふつうに生きられるの?」
みんなが挙げたテーマに沿って、普段の生活や勉強のことについてディスカッションします。
参加した子供たちは、
「否定されることもなかったので、気持ちよく話せた」
「参加してすごく楽になった。悩みも同じなんだなと」
「自分の中で情報が増えた。考える幅が増えたので来て良かった」
と言います。
平川さん
「校長をやっているときから不登校の問題はあった。いまは十数万人の不登校がいると言われている。
『公立学校にフリースクールなんて』と思われるかもしれないが、校長のときに一般学級でも特別支援学級でもない居場所として校内にフリースクールを作っていた。
(広島に来て)他流試合も必要だと感じて”不登校新聞”を作っている石井さんに相談したところ、広島で編集会議をすることになった。
不登校の子は支援され疲れている。弱者扱いされるのでやる気も起こらない。
このような場で吐き出すことで他の人の役に立つんだという経験をしていかないと、自己肯定感が出てこないと思った。
この場に来れないお子さんはたくさんいると思う。でもこれからもこういう場を設けていきたい。」
まぁこ
まぁこ
参加していた子供たちは、終了後に心なしか明るい表情になっていました。
平川さん
「本当はイエナプランのようにその子のペースに合わせる状況を作るのが一番だが、今起こっている不登校については、スペシャルサポートルームと呼んでいる別室でその子のペースに合わせてやっていくことが大事だと思う。
子どもたちに第2、第3の場所を作ってあげる。これも子どもたちのための教育のチョイスだと思っている。」
まぁこ
まぁこ

平川さんは校長時代、校内にフリースクールを作り、30人いた不登校の生徒をゼロにしたそうです。

平川さん
「私自身、中学校のときに軽くいじめられて学校に行きたくないと思ったことがある。
そのときは先生がうまく立ち回ってくれたが、いまは不登校になる要因はたくさんある。
1人でも多くの子供の気持ちが楽になって欲しい。
社会に出てから『助けて』と言えると誰かが助けてくれると思う。
自分の気持ちを吐露できたり『ヘルプミー』と言える力が大事だと思う。」
手を差し伸べる

平川さんの略歴

・22歳(1991)、リクルートに入社
 ⇒年間4憶円を売るトップセールスウーマン
・29歳(1997)、南カリフォルニア大学大学院留学
 ⇒会社に言われ、英語が大嫌いだったが猛勉強
・31歳(1999)、留学支援会社を設立
 ⇒留学したい人の背中を押したいと独立
・35歳(2003)、長女出産
・41歳(2009)、校長を志す
 ⇒10年間黒字経営だったが留学したい人が減少
 ⇒会社を売却
・41歳(2010)、横浜市立市ヶ尾中学校長
 ⇒民間出身ではじめての女性校長
・46歳(2015)、横浜市立中川西中学校長
・49歳(2018)、広島県教育委員会 教育長
平川さんの子育て5か条

<日本人として 国際人>

  1. 自己肯定感・幸福感
  2. 自然界を五感で感じられる
  3. 人の気持ちが分かる コミュニケーション力
  4. 自分の意見を人にわかりやすく言える クリティカルシンキング力
  5. 自立していて世の中に貢献できる
平川さん

「これは娘が小学校にあがるとき、自分で書いていたもの。

事あるごとに、娘に自分の思いを伝えたり、娘の意見を聞いたりしている。

話し合うことで親子関係がうまくいくと思う。」

生徒が殺到する図書室に改革

平川さんが校長をしていたときに全国から視察が殺到したのが図書室でした。

平川さんは、図書室の中には生徒がくつろげるような空間を作りました。

本のラインナップもユニークな科学の本から料理や特撮ヒーローものまで、これまで図書室に多くあった物語や伝記などを入れかえ、遊び心のある本を大幅に増やしました

その結果、以前は20人だった利用者が150人を超えるまでになりました。

平川さんの図書室改革は広島でも継続中です。

すでに20校以上でリニューアルが進んでいます。

平川さん

図書室は知の探究の場所なのに、あまり生かされていなかった。そもそも本嫌いの子供は絶対にいない。

図書室を利用しないのは、読みたいと思う本が学校にないからだと思う。

税金だけでは難しいので、”学びの寄付金”として寄付をしていただいている。

1校につき100~150万円をかけて生徒、保護者、地域の方みんなでボランティアで改装を行っている。

学校にリラックスする場所も必要。」

まぁこ
まぁこ

学校の中にソファーや寝転がれる場所があるなんてすごい!

平川さん
本を読むことが読解力に繋がっていくので、学力も上がる。学力を上げるためにやっているわけではないが、いろいろな本を見ることは人生の幅が出てくる。豊かな教育に繋がっていくと思う。」
本を読む少年
※写真はイメージです

広島県の高校入試も改革予定

広島県では入試改革も行っています。

いまの小学校6年生からは、ほぼ内申書を無くします。

試験の割合が10あるとすると、当日の試験が6、内申書が2、残りの2は自己表現です。

面接ではなく、自己表現カードに好きなことや探究してきたことを記入してアピールするのだといいます。作品やツールを持ちこむことも可能です。

また、内申書の出欠席も無くします。

今の世の中、9時から17時までイスに座ってお給料をもらえる時代ではないという理由です。

平川さん

「広島県の15歳につけさせたい力は、『自己を認識し、自分の人生を選択し、表現することができる力』です。

自分は何者か、何が得意で何が不得意なのか、どういう人生を歩んでいきたいのかという自分を認識できるような問いかけを、幼児期から小学校、中学校と家庭でも学校でも積み重ねていって欲しい。

自己表現の場は安心した場所じゃないとできない。家庭でも学校でも子供たちが自分の気持ちを言いやすいようになって欲しい。

自己認識、自己開示、そのうえで自己表現、自己実現があると思う。

何か探究をする小・中学校を過ごしてほしい。」

脱・上意下達、現場主義で官僚主義に喝!

教育委員会の改革も進めています。

平川さん

「文部科学省があって各都道府県の教育委員会があって各市町村教育委員会があって学校がある。

校長をしていたときに教育委員会はいらないと思っていた。

各学校がみんなで決めていく制度をとっていけば、何か言われる筋合いはないと思っていた。

教育委員会も学校も「こうしなければいけない」という固い風土がある。

もっとクリエイティブでやりたいことができるような教育委員会でもいいと思う。

オランダなどは20年以上前に教育委員会はなくなっているが、簡単に無くすことはできない。」

そこで平川さんは、『平川通信』という手書きのチラシを発行しています。

平川さん

トップ自らが何を考えているのか、どういう行動をしているのか、どう感じたのかをスタッフに伝えることで、役職や年齢に関わらず自由闊達な組織を作りたいと思ってさまざまな場所に貼っている。

だいぶ何でも言える雰囲気になってきた。教育委員会の明るい空気は学校や子供たちにもつながっていく。」

最後に平川さんはこんなことを話していました。

平川さん

「私には1つ信念がある。『人間が決めたことは必ず人間によって変えられる』と思っている。

何か言えばすぐ『法律が』『条例が』というが、それですら人間が決めたことなので絶対に変えられると思う。

一人一人がそれぞれの立場で少しずつ変えていくと大きく動くと思う。」

広島県の教育改革が広まることに期待

広島県では公立学校の改革を県全体で行おうとしている。
明治から続く日本の学校教育が時代に合わなくなってきているいま、一人一人に合ったイエナプランは理想的な教育プログラム。
トップが変われば教育委員会という大きな組織でも変えられる。
まぁこ
まぁこ

息子の学校も校長先生が変わったら、学校の雰囲気が変わりました。トップって大切ですね。

各都道府県の教育委員会のみなさん、今すぐ広島県へ視察に行ってください!よろしくお願いいたします!!

余談ですが・・・

私は数年前にホリエモンの「すべての教育は「洗脳」である~21世紀の脱・学校論~」を読んで衝撃を受けた一人です。

私たち親世代は子供を学校に任せているだけではいけません。
あなたのお子さんが凡人にならないためにも読んでおくべき1冊だと思います。

千代田区立麹町中学校・工藤勇一校長の「宿題廃止、定期テスト廃止、固定担任制も廃止」という改革も有名ですよね。
時代に合った教育が、全国各地で早急に取り入れられますように。

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